2009年8月5日水曜日

ブリッジマンの技術

はじめに
フレームワークの橋渡し

1 フレームワークは人間関係の基本原理
大金はいくらか?―頭の中にある「フレームワーク」/「海」とは何だ?/「読書はすでに自分が持っている考えをなぞる行為である」/世界一短い手紙―「?」「!」(ユゴー、『レ・ミゼラブル』)/人は見たいものしか見ていない/「われわれは、自分と同じ意見の人意外は、ほとんど誰のことも良識のある人とは思わない」(ロシュフコー)/「敵の哲学を知ることのほうがよりいっそう重大なことである…」(ジェイムズ、『プラグマティズム』)

2 相手を知る
相手の関心に関心を持つ/相手が何を欲しがっているか/まずは見かけから―服装や格好を丁寧に見る/世代ごとに異なるフレームワークを前もって予測して自らの振る舞いを決めなければならない/相手が他人にどんな行動をとっているか―自分に対してどんな行動をとるかよりもずっとよく見える/相手の関心は、使っている言葉から推量する/形容詞に注目せよ/小さな点からフレームワークを推測―部分から全体を知る/相手が使う回数の多い言葉に注目/人は言って欲しいことを自分から言う/普段の会話を何気なく気に留めて、個々人の固有のメニューを覚えておく/相手の口癖を読み取る/非言語メッセージから探る/「胸にぐさり」反応はないか/視線を追いかける/行動だけが真実―行動だけを見ていれば相手の真意を見間違うことはない(「やっていることだけが本当のこと」)/相手が話しやすい環境をつくる/普通の人は話を否定されると大変弱い―否定・批判をしない聞き方を/肯定しながら聞く/相手へ問いかける項目を整理/クローズド・クエスチョンで相手の思考を整理/話し手自身が何を話しているか分からなくなることはしばしば/ブリッジマンの最重要事項は相手をよく観ることである

3 自分を知り、自分を変える
人間関係の軋轢は、しばしば自分がどういう人間か分かっていないために起こる/自分では何も悪いことはしていない?/いまイライラしたか?―自分の嫌いな状況に、いま置かれている、それを認識した上で言葉を選び、話す/相手を攻めるような話し方をしてはいけないのである/イライラしたからといってすぐ相手に対して行動を起こしてはいけない/多くの人が「まず相手が変わって欲しい」と思うが、「変えられるのは自分だけ」である/相手に合わせて自分を一時的に変える。当該目的を遂げたら、また自分のフレームワークに戻って行動してOK/最初に自分を変えなければならないという鉄則/「一点だけ譲歩法」―土産を持参するくらい大したことではない/「一時的優越感からの脱却」―相手をヘコませてやりたいという小さな目的はさっさと捨てなければならない/負けカードを出して人間関係を円滑に/「議論などは、よほど重要なときでない限り、してはならない」(司馬遼太郎、『竜馬がゆく』)/笑顔は万能の武器/翻訳機能―声がかかること自体、憎まれていない証拠/「水入り法」―トイレやコーヒーのフリをして席をはずす/ブリッジマンの頭は常に冷静であったほうがよい/言葉を選び、言い回しに気をつける

4 ブリッジマンになる
誰にでも当てはまるオプションというのは存在しないから、数多くの代替案を用意する/たとえ話も相手のフレームワークに合わせる/ビジュアルで視覚に訴える/強調したいこと以外は思い切ってカット―ノイズの除去/相手の気分を損ねない言葉がけ/指示するときは丁寧な口調で―バッファ(緩衝材)を持たせよ/否定は「のし言葉」付きで(クッション言葉)/はじめから角と角を付き合わせるのは得策ではない/「いまから言うことは大変失礼なことかもしれないのですが…」といってしまえば、たいていはOK/傍目八目―ひとごとなら余裕を持って見られる

5 フレームワークを使って難しい内容を読み解く
優しい言葉に代えてもらえたなら、内容は簡単なことは多い/解説やあとがきから読め/時代背景などの歴史的な知識を持つことが役に立つ/棚上げ法でスルー/几帳面な人は科学者としてはあまり成功しない/好奇心から教養を広げる

おわりに

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