2009年8月16日日曜日

戦略的思考の技術―ゲーム理論を実践する

はじめに

1 戦略
携帯の電源が切られていても、いきなり相手に詰問する前に、相手がどのような行動を返してくる可能性があるかをまず考えるべきだ/混乱した人は下から2番目の値段のワインを注文するものだ。…おとりに過ぎない

2 先読みと均衡
経済の見出しをつけるか、政治の見出しをつけるか?/自分の能力を超えるから、先読みをしたくてもできないのであって、先読みをする必要性を認識していない人はまずいない/コミットとそれを信頼させること―例えば記者を解雇する

3 リスクと不確実性
人命は尊いが、コスト感覚は必要

4 インセンティブ
社会経済現象を理解するためには、各個人が直面するインセンティブの構造を考えなければ、その本質的理解は得られないといっても過言ではない/法律とはインセンティブの構造を明文化したものに過ぎない/インセンティブ契約…ある行動をとったらどのような利益が与えられるのかを、前もってお互いに約束しておく/行動を変えることが目的なのだから、隠れて取り締まるのでは意味がない/インセンティブを与えるにはコストがかかるし、行動を誘うのにも適当な程度というものがある

5 コミットメント
ウェイト・アンド・シー戦略。コミットメントはできるだけ避けたほうが有利/信頼できるコミットメントでなければならない/第三者を利用したコミットメント―値下げする権限を与えられていない/自分にコミットする方法/信頼されなければならない人は、守れない約束を絶対にしてはならない/ホールドアップ(holdup)/特殊な物を使い続けることにコミットしないことがホールドアップを避けるテクニック/ホールドアップが将来の先読みの不備から生じることを思い出せば、情報収集がホールドアップ解消に役立つことは明らかだろう

6 ロック・イン
一度捕まえたら離さない。スイッチング・コストとロック・イン/QWERTYとか/なぜ秋葉原や原宿か? 必然というよりはたまたま少し店があったくらいのこと/情報が少ないときにも偶然のロック・インは起こりやすい

7 シグナリング
返品OKというシグナルを送ることで、新製品の品質が高いことへのコミットメントを強くする効果がある/シグナルが効果を持つには、シグナルを発生するのにコストがかからなければならない/企業が大都市に本社をおくのはシグナル効果もある/資格取得のシグナリング

8 スクリーニングと逆選択
ふるいにかける/保険と逆選択/リスクの高い人ほど保険に加入/逆選択とデータの解釈/意見を言う人が選ばれた時点で、選び方は無作為ではない

9 モラル・ハザード

10 値引き競争

11 オークション

あとがき

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