【パッシブリスニングの種類】
・沈黙
・あいづち
・思いを引き出す言葉
会話の中で沈黙を恐れる人がいます。話をしているときに沈黙が生まれると、「何かを話さなければ」と焦ってしまう。自分が何かを答えなければならなかったり、会話を続けなければ間がもたないような沈黙は苦しいものです。しかし、沈黙が生じる状況はそれだけではありません。
たとえば、相手が考えようとしているときなど、沈黙は大きな効果を示します。先ほども触れましたが、アクティブリスニングを行なうと、自分が悩んでいる本質は何なのかを相手は考えようとします。そのときは「考えてもらうための環境をつくること」が必要になります。相手が考えようとしているのに、次々に自分の意見を言ってしまえば、相手の気づくチャンスを奪ってしまうことになります。
また、沈黙は、相手にもっと話をするようにうながす効果もあります。あなたが沈黙を怖いと感じるように、相手も沈黙を怖いと感じます。そして怖い と感じた相手は、あなたと同じように「何かを話さなければ」と思うようになります。なかなか本心を話してくれない場合や、心を閉ざそうとする人に対して、 この方法はとても効果的です。
「話したくない」と思っている人に「しゃべれ、しゃべれ」と言ってしまえば、ますます話をしてくれなくなります。前々回紹介した「質問型の過剰な関わり」がまさにこれです。
相手に話をしてほしいなら、まず聴く側が、相手の「しゃべりたくない」という気持ちを受け入れることが大切です。相手を批判したり考え方を変えさせようとする前に、まず相手のことを受け入れる。これがより良いコミュニケーションには不可欠です。
「あいづち」をつまらないものと思わないでください。無表情で、態度に何の変化も見られない人に話すことが、どれだけ話し手にストレスとプレッシャーを与えることか。聴いているなら、聴こうとしているなら、それを示すことも大切なコミュニケーションです。
0 件のコメント:
コメントを投稿