2009年6月12日金曜日

ミュンヒハウゼンのトリレンマ―確実な根拠は得られない?

① あることがらが正しいといえるには根拠が必要である。Aが正しいためには根拠Bが、Bが正しいためには根拠Cが必要である(A←B←C←D・・・・・・)。このように考えると無限の根拠が要求されるのではないか(無限背進)。

② どこかで根拠を求めず1の連鎖を止めるとすると、根拠がないので確実ではなくなる。

③ A←B←C←D・・・・・・のどこかでAに戻るとすれば、循環論法になり、無効である。

ミュンヒハウゼンのトリレンマは、ドイツの哲学者、ハンス・アルバートがとなえた、知識・論理等の確実な根拠が得られることはないという懸念を提起する問題であり、ミュンヒハウゼン男爵のエピソード(自分の髪を引っ張って底なし沼から脱出した)にちなんでこうよばれる。

この問題は、古代ギリシア時代から数学者や哲学者の間でよく知られていたものであり、最初に指摘したのはアグリッパである。

数学の公理もこれだ。

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