2009年6月25日木曜日

上場企業、自社株買い半減 成長投資へ備え

上場企業が自社株買いを縮小している。パナソニックや村田製作所は当面、自社株買いを見送る方針。業績が低迷し資金調達環境も不透明なためだ。 NTTドコモは株主総会での自社株取得枠の設定を見送った。2008年度に3兆7000億円あった自社株買い額は今年度は半分以下に減る見通し。株式市場 の需給に悪影響を与える可能性もあるが、企業は将来の成長投資に備え手元資金の確保を優先する。

パナソニックは02年3月期から毎年600億~1500億円の自社株買いを実施してきたが、今期は取得しない。三洋電機の買収や薄型パネル新工場など大型投資を控え「成長戦略の原資を確保する」(大坪文雄社長)という。
自社株買い(自己株式の取得)は、マイナスのエクイティ・ファイナンスだから、資金調達の逆だ。つまり、株主への資金の返却を意味する。一般に、企業が市場の自社株の評価が低いと考えているときに、自社株買いを行うインセンティブが生じるから、企業が自社株買いを行うことは、適正な株価よりも株価が低い(割安)シグナルと考えられる。

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